ぽんぽこ日記

プログラミング、読書、日々の生活

ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代(1)


ハイ・コンセプト「新しいこと」を考え出す人の時代

本書によると、先進国の経済を引っ張ってきた知的労働者の仕事が、今後インドをはじめとする新興国へ流出するといいます。

ここで言う知的労働者とは、高度な訓練と知識を要するが仕事の内容はルーチンワークで、遠隔での作業が可能な仕事に従事する人のことで、弁護士、会計士、プログラマーなどが該当するそうです。

今後そのような社会の中で生き残るための能力・要素として、筆者は下記の「6つの感性」を挙げています。

  • デザイン
  • 物語
  • 調和
  • 共感
  • 遊び心
  • 生きがい
本書によると、これらは人間の脳の「右脳」的な働きが司る感性であり、「左脳」的な仕事が低コストで外国へアウトソースされていく中、今まで軽んじられてきた「右脳」的な感性、日本風に言うと文系、それも人文系や芸術系の感性が豊かな人間が活躍するといいいます。

さて、この本ではIT技術者は「左脳」的な職業の代表の様に語られていますが、実際のところどうなのか考えてみました。
IT業界で話題となっているトレンド

  • Web2.0
  • アジャイル開発
  • LL
  • OSS
といったものはどこかで本書で言う「ハイ・コンセプト」に通じる様な気がします。本書の「右脳」的感性を拡大解釈して、「直感的」「人にやさしい」「人間的なつながりを重視する」とすれば、上記のトレンドはいずれも当てはまる部分があるように思えます。

もちろん今後もこれらのトレンド・手法では処理できない重厚長大的なソフトウェア開発は残ると思いますが、そういった仕事のアウトソースはすすみ、上記の要素が受け入れられない開発者(というよりは、開発会社でしょうか)は淘汰される可能性があるように思います。